ウクライナ政権関係者、露宇戦争の唯一の「出口戦略」はロシア軍の撤退だと指摘

ウクライナのポドリャク大統領府長官顧問は２１日、現在のロシア・ウクライナ戦争からのあり得る唯一の「出口戦略」は、ロシア軍のウクライナ領からの撤退だと指摘した。

ポドリャク氏がソーシャルメディア「Ｘ」アカウントにて、米企業家イーロン・マスク氏の投稿に反応する形でコメントした。

ポドリャク氏は、「グローバルなインフルエンサー（例えばイーロン・マスク氏）の誰かが、『ロシア・ウクライナ紛争からの出口戦略の欠如』…などと頑迷に話している時には、現代世界でのシンプルな論理の不足に改めて驚かざるを得ない…。なぜなら、現実的で客観的な『出口戦略』は、全くもって驚くほどシンプルなものだからだ。侵略国（ロシア連邦）が無条件に外国の主権領土から撤退する、そうすれば戦争の活発な局面はすぐに終わる」と説明した。

同氏はまた、ロシアはウクライナ領を去り、盗んだものを返し、国際法の支配を回復せねばならないと指摘した。

そして同氏は、「その何がそれほど難しいのだろうか？　それ以外の出口戦略を模索したり議論したりするべきだろうか？　不正義の上にしか何かを築くことはできないとでも？」と強調した。

これに先立ち、２１日、マスク氏がソーシャルメディア「Ｘ」アカウントにて、露宇戦争につき、「私の最大の懸念は、出口戦略がないことであり、子供が塹壕で榴弾砲や機関銃、スナイパー、地雷原で亡くなる、永遠の戦争のみが生じていることだ」と書き込んでいた。

なお、自動車メーカー「テスラ」の最高経営責任者（ＣＥＯ）マスク氏は、２０２２年１０月には、ロシアとウクライナの戦争の激化の結果、核戦争が起こるかもしれないとし、ツイッター（現在のＸ）にて、クリミアをロシアに明け渡すことなどを提案する独自の戦争終結案を提示していた。

これを受けて、ゼレンシキー宇大統領は、ツイッター・アカウントにて、「どちらのマスクの方が好きか？　ウクライナを支持する方？　ロシアを支持する方？」という質問を投稿していた。

その後マスク氏は、今でもウクライナを強く支持しているとしつつ、「戦争の大規模激化はウクライナにも、もしかしたら世界にも、大きな損害をもたらすと確信している」などと書き込んでいた。