ゼレンシキー大統領、エルドアン・トルコ大統領とクリミア避難民向け住居建設を協議
大統領府が電話会談の結果を公表した。
発表には、「ゼレンシキー大統領は、トルコ側が被占領下クリミアのクリミア・タタール人の権利と利益の保護、ヘルソン州におけるクリミア自治共和国からの国内避難民500世帯向け住居建設の合意実現に向けた実践的ステップに注意を向けていることを高く評価した」と書かれている。
発表によれば、ゼレンシキー大統領は、ウクライナ政府に同建設の技術面を定めるウクライナ・トルコ政府間覚書の文書作成作業を行うように指示を出したと発言した。
また、ゼレンシキー大統領は、トルコによるウクライナ主権・領土一体性支持という不変の立場、クリミア・タタール人権利保護、2国間戦略的パートナーシップの更なる深化の準備につき謝意を伝えた。
協議では、2月3日にキーウ(キエフ)で開催された両国間の第8回ハイレベル戦略評議会における合意履行の文脈で、両国自由貿易圏協定締結に関する協議の終了に向け、追加的な方策をとることなどに合意した。
両大統領は、新型コロナウイルス感染(COVID-19)状況、国内対策を協議した。ゼレンシキー大統領は、トルコ側にCOVID-19対策用人道支援のウクライナへの供与につき謝意を伝えた。
また、両首脳は、両国間の航空便の再開の必要につき同意し、7月1日からの航空便運行再開が検討されていることを強調した。
ゼレンシキー大統領は、「複数の航空会社が運行を再開したがっていることを知っている。再開により、観光分野の段階的回復を後押しするだろう」と発言した。エルドアン大統領は、ウクライナの観光客が快適さと安全を感じられるよう、トルコはあらゆることを行なうと発言した。
なお、本年2月、ゼレンシキー大統領は、ウクライナはトルコとの間でクリミアに隣接する南部ヘルソン州に、被占領地から避難するクリミア・タタール系家族の500以上の世帯向けの住居を建設することで同意したと発表していた。大統領はその際、建設は年内に始まると伝えていた。