独仏宇露4国首脳補佐官会合終了 共同宣言に合意 停戦への支持を確認
イェルマーク長官がパリでの会合後記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
イェルマーク氏は、「(4国首脳補佐官は)コミュニケ最終版に合意した。私は、大切なことは、全てのノルマンディ・フォーマット参加者による持続する停戦体制への支持だと思っている。停戦は、無条件に有効であるべきだ」と発言した。
同氏はまた、今回のコミュニケは、2019年12月以降、初めて合意に至った「ノルマンディ文書」だと強調した。同時に、停戦体制自体に関しては、2020年(7月)に採択された文書が唯一の文書であり続けていると補足し、「それで十分だ。そこには可能なだけ(停戦の)条件が書き込まれている」と説明した。同時に、同氏は、ウクライナは、停戦検証のメカニズムの補完を提案していると伝えた。
さらに同氏は、「ノルマンディ・フォーマットの作業が再開したという事実自体が、非常に肯定的なシグナルだ。今日は、非常に内容のある、困難な対話だった。私たちが現在抱えていることの監査、ミンスク諸合意と2019年ノルマンディ・フォーマット首脳合意の履行の監査であった」と同日の会合の印象を語った。
ウクライナ国境周辺のロシア軍増強による緊張の緩和については、イェルマーク氏は、同日の会合では議論されなかったと伝えた。同氏は、「私は、今日、私たちは被占領地の沈静化についてのみでなく、ウクライナ国境周辺の沈静化についても期待していると完全に明確に発言した。しかし、私たちはそれについて詳細には話さなかった。なぜなら、今日、その議論はさまざまなレベルで進んでおり、そこにはノルマンディ・フォーマットの参加国だけが参加しているわけではないからだ」と発言した。同時に同氏は、その問題は確かに提起されたとし、「会合の最初から私は、今日、私たちは、ロシアの兵約10万人がウクライナの国境周辺におり、非常に緊迫したタイミングで会っている、それは現在真の脅威だと発言した。しかし、今日の私たちの議論は、ドンバスで起きている戦争、ミンスク諸合意、ノルマンディ・フォーマットで検討されているあらゆることに関することだった」と伝えた。他方同氏は、「今日の、停戦体制支持というステップですら、小さいものだが、前進である」と指摘した。
また同氏は、会合は予定よりも長くなったとし、それは検討する問題が多かったからだとし、「私たちが忙しくなければ、この協議はさらに何時間、何日間か行われただろう」と発言した。
同氏は、同日の会合は「ノルマンディ・フォーマットの蘇生」であったと強調しつつ、ウクライナとロシアの間には、多くの相違が残っていると発言した。同時に、その相違の解消のために働く準備と願望があることを全ての当事者が表明したことは肯定的なシグナルだと発言した。
その他同氏は、次のノルマンディ首脳補佐官級会合につき、「すぐ開かれる。思うに、2週間後だ。ベルリンで開催される」と伝えた。その際同氏は、今日の会合では、以前採択された合意とその状態のレビューが行われたのだと伝え、2週間後に、参加者は新しい提案を持ってくるかもしれないと指摘した。同時に、見解相違について明確な理解があるとし、それについて作業が必要だとも述べ、「思うに、皆、間違いなく、2週間後に建設的な議論が行われること、私たちが何らかの結果に達成することに関心があると思う」と強調した。
同日、ロシア側を代表したコザク露大統領副長官は、会談後記者会見時に、ウクライナ政権がロシア武装集団代表者との直接対話を引き続き拒否していることにつき不満を表明した。
また、フランス大統領府ウェブサイトに、今回の4国首脳補佐官級会合にて採択された宣言が掲載された。
宣言には、「参加者は、ミンスク諸合意がノルマンディ・フォーマットの基本であることを再確認し、現在の見解相違を減らすことにコミットしている」と書かれている。
さらに参加者たちは、ミンスク諸合意履行のその他の問題に関する相違とは無関係に、無条件の停戦監視と2020年7月22日の停戦強化方策への完全な遵守を支持していると伝えた。
同日の会合について、参加者たちは、ミンスク諸合意履行を迅速に進展させる目的で、三者コンタクト・グループ(TCG)とその(編集注:4つの)作業部会の作業を強化すべく、TCG・作業部会の重要性を協議したと報告した。
また、2週間後にベルリンで再び会合を開くことで合意したことが報告されている。