パートナー国はロシアの解釈によるミンスク諸合意履行をウクライナに強制しない=クレーバ外相
3日、クレーバ外相が1+1局番組出演時に発言した。
クレーバ氏は、「ミンスク諸合意が情勢解決の基本であることは、否定し得ない事実である。しかし、ロシアによるミンスク諸合意の解釈は、ウクライナの国益に反する。私たちに対して、何かしら強制しようという事例は過去にあった。しかし、現在は、ロシアの条件によるミンスク諸合意の履行を、私たちは強制されていないし、今後も強制されないだろう。なぜなら、ウクライナは、そのような問題で圧力を受け入れるような国家ではないし、ゼレンシキー大統領も圧力を受け入れる人間ではないからだ」と発言した。
同氏はまた、ウクライナ政権は諸外国代表者一人一人にウクライナのミンスク諸合意の見方を説明しているとし、その見方はロシアの解釈と異なると指摘した。同時に外相は、「誰かがやってきて、『ミンスク諸合意をこういう風に履行せよ』というように、ウクライナに圧力をかけ始めるというようなことは起こっていない。それは全て噂だ」と発言した。
加えて同氏は、「明言する。ミンスク諸合意がロシアの条件で履行されることはあり得ない。ロシアの条件の基本となっているのは、ウクライナとCADLR(編集注:ここではロシア武装集団の意)の直接対話である。彼らは私たちにそれ(直接対話)を押し付けようとしているが、私たちはあらゆるレベルのあらゆる会合で明確にそれを拒否している。アンドリー・イェルマーク(ウクライナ大統領府長官)も、最新のパリでの(ノルマンディ・フォーマット4国首脳補佐官級)会合で、そのように行動した」と説明した。
これに先立ち、1月26日、パリにてロシア・ウクライナ紛争解決協議を行う、ドイツ、フランス、ウクライナ、ロシアの4国からなる「ノルマンディ・フォーマット」の首脳補佐官級会合が開催されていた。ウクライナを代表したイェルマーク大統領府長官は、補佐官たちは、共同コミュニケに合意した他、ウクライナ東部停戦への支持を表明したと報告した。他方で、ロシア側を代表したコザク露大統領副長官は、会談後記者会見時に、ウクライナ政権がロシア武装集団代表者との直接対話を引き続き拒否していることにつき不満を表明していた。