米国は露の偽装動画発表の前にウクライナに情報を共有した=クレーバ宇外相
クレーバ外相がオンライン記者会見時に発言した。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
クレーバ氏は、「米国は、その情報の発表の少し前に、私たちともそれを共有し、そのような情報があることを警告した。私たちは、さらなる詳細を期待している」と発言した。
同氏はまた、時間不足からウクライナの情報機関の報告書を読めておらず、国防省情報総局代表者との協議が行えていないとしつつ、「今日は必ず行う」と発言した。
さらにクレーバ氏は、基本的に、米国が発表したことは驚くことではないとし、2014年以降、ロシアによる狡猾な行動を多く見てきたのであり、ロシアは「何かしら捏造し、繰り返しウクライナを何らかの形で非難する」試みを全く止めていないからだと指摘した。その点で同氏は、クリミアの違法占領作戦もまた、ロシア兵が自らを特定するあらゆる標章を外して行動するという、偽旗作戦下で行われたのだと喚起した。
その上で同氏は、「現状、非常に重要なことは、ロシアの計画と意図が全て明るみになっていることだ。それによって、私たちは、それらを破綻させることが可能になっている。私たちは、ロシアの悪意を判明させるべく、米国と諜報・外交のラインで協力を続ける」と指摘した。
これに先立ち、ニューヨークタイムズ紙は3日、米政府がロシアによるウクライナへのさらなる侵攻の口実とすべく偽装動画を作る計画の情報を入手していると報じていた。
報道では、同計画は、ウクライナ軍がロシア領あるいはウクライナ東部の「ロシア語話者」住民を攻撃したかのようにみせる偽装とその映像化を行うものであり、ロシアは、その動画をもって「ウクライナ政府がロシア語話者住民を虐殺している」と主張して、それをもって軍事侵攻の口実にする意向を有していると報じられた。
同日、米国防省は、ウクライナ軍がロシア人あるいはロシア語話者住民を攻撃しているかのように見せる動画を作成し、それをウクライナ侵攻の口実としようとしている計画に関する情報の存在を認めた。
また、1月14日には、米国防省は、ロシアがウクライナに対する軍事侵攻の口実作りのために「偽旗作戦」を準備しているという信頼できる情報を入手していると発表していた。