マクロン仏大統領、プーチン露大統領と会談 「ウクライナ問題解決の基本はミンスク諸合意」
マクロン仏大統領がモスクワでのプーチン露大統領との共同記者会見時に発言した。
マクロン氏は、「ウクライナ問題は、政治的な解決のみ可能だ。その解決の基本がミンスク諸合意である。ノルマンディ・フォーマットは正しい。テーブルには、ウクライナ、ロシア、フランス、ドイツが着いている。諸合意は、イニシアティブと進展を定めており、諸合意は前に進まなければならない」と発言した。同時に同氏は、諸合意には、憲法改革、特別地位、現在検討されているが見解相違の激しい選挙、といった複数の非常に機微な問題があると指摘した。
同氏はまた、1月26日のパリにおけるノルマンディ4国(独仏宇露)首脳補佐官級会合では、「複数の技術的点で」進展があったと発言した。
同氏は、「ゼレンシキー(ウクライナ)大統領の努力を歓迎したい。特に、彼がそのフォーマットにて負った具体的義務、ミンスク諸合意に合致しない法を取り下げたことをだ。その法は、ゼレンシキー大統領のイニシアティブで取り下げられた」と発言した(編集注:1月24日、ウクライナ政府は、ロシアが批判していた政府法案『移行期間の国政の基本』を、修正を理由に最高会議の登録から取り下げている)。
加えてマクロン氏は、ウクライナ国境周辺には現在兵力約12万5000人のロシア軍が駐留していることを喚起し、「ミンスク諸合意が署名された時は、国境にそのようなプレゼンスはなかった。そのため、現在は非常に重要なタイミングなのであり、それはプーチン氏との対話の一部であった。緊張緩和について話す時は、それについても話された」とし、またゼレンシキー大統領が非常に冷静に対応していることについては「歓迎すべきだ」とコメントした。
同氏は、「ショルツ独首相との緊密な連携の中、私たちは、ノルマンディ・フォーマットにて共同の努力を続けている。それは、ミンスク諸合意を完全に履行するためであり、ドンバス紛争を解決するためだ。私たちは、その合意の履行のために具体的な行動で進まなければならない。明確かつ完全に」と強調した。
さらに同氏は、8日に予定されるキーウ(キエフ)訪問については、「私は、ゼレンシキー大統領にもプーチン大統領にも、ミンスク諸合意は確かに情勢を解決できる、ウクライナ危機問題にて進展を生み出せると話した。それについて、私は明日、ゼレンシキー大統領と話をする」と述べた。
同氏はまた、ゼレンシキー大統領との協議の後、プーチン露大統領ともう一度電話会談を行うと伝えた。
なお、7日、マクロン仏大統領は、モスクワを訪問し、プーチン露大統領と会談、緊張緩和に向けた協議を行った。