ウクライナ・英・ポーランド3国外相、共同声明を発出 宇外相、ミニ連合の重要性を強調
英外務省広報室が共同声明を掲載した。
外相たちは、3国には歴史的繋がりと共有する価値、平和と安全への共有するコミットメントがあるとし、また欧州の自由を脅かす侵略者に対して共同で立ち向かった歴史があると指摘した。
3者はまた、個々の欧州国家は同盟条約を含め、自らの安全保障対策を自由に選び、変更することができるとし、いかなる国も欧州の一部を影響圏とみなすことはできないと強調した。
さらに、3者は、ウクライナの安定と強靭性を高め、東欧の民主主義を強化する共同活動を強めると述べた。そして、その目的で、3者協力覚書を発展させることに合意したと発表し、それがウクライナ・サポートの最優先課題における3国間の戦略的協力・関与をさらに強めるコミットメントを示すものだと伝えた。
声明にはまた、3国は、今後も協力を進めていくとあり、クリミア・プラットフォームのサポートや、サイバーセキュリティ、エネルギー安全保障での協力を進め、偽情報対策で戦略的対話を加速化させると強調した。
また、英国とポーランドは、ロシアの侵略に直面するウクライナにサポートを提供し、ウクライナと団結し、ウクライナの主権、独立、領土一体性を守るために努力しているウクライナの人々とともに立つことに完全にコミットしていると伝えた。
その他、同日、クレーバ外相は、フェイスブック・アカウントに、今回の3国協力フォーマットの開始につきコメントを掲載した。
クレーバ外相は、「私は、歴史的(長期)展望で、ロンドン・ワルシャワ・キーウの新しい軸がバルト海・黒海空間と欧州の私たちの地域における新たな地政学的現実の創設に重要な貢献をすることを信じている」と発言した。
同氏はまた、トラス英外相とラウ・ポーランド外相に対して、同イニシアティブを支持してくれたことにつき謝意を伝えた。
同時に同氏は、ウクライナは長期的、戦略的課題に大きな注意を向けており、活発な外政戦略の実現を続けているとし、「仮にロシアの脅しによって、私たちが長期的方針を断念して、私たちがロシアの要求と脅迫に果てしなく対応させられることになれば、私たちは決して勝利することはできない。長期的展望を持って積極的に行動してはじめて、このハイブリッド戦争の流れを根本的に打ち勝つことができるようになるのだ。新たな3者連合は、まさにそのような一歩である」と強調した。
クレーバ氏は、ルブリン・トライアングル(ウクライナ、ポーランド、リトアニア)、連合トリオ(ウクライナ、モルドバ、ジョージア)、トルコとのクアドリガ(2+2フォーマット)と、今回の3国協力フォーマットを示す地図を示した。
その上でクレーバ氏は、このようなミニ連合は、緊急の問題を迅速に解決することができるとし、防衛能力強化、経済プロジェクト実現、輸送インフラ発展、エネルギー安全保障の強化、ハイブリッド脅威への対抗といった分野ですでに結果が出ていると指摘した。
同氏は、「私たちには戦略がある。私たちは前に進んでいる。私たちは中心にいるのであり、端にいるわけではない。危機は過ぎ去り、ウクライナは強固なまま残る、強固な連合とともに」と書き込んだ。
これに先立ち、ウクライナ、英国、ポーランド3国は17日、現在の欧州安全保障への脅威と経済協力の強化を目的とした、新しい3国協力フォーマットの開始を発表していた。
写真:ウクライナ外務省