ドイツ、ノルド・ストリーム2の認可手続き停止 露決定受け ウクライナは歓迎
ショルツ独首相は、ドイツ政府はノルド・ストリーム2認可手続きを停止するとしつつ、「その認可がなければ、ノルド・ストリーム2は、稼働しない」と発言した。
ショルツ氏はまた、同日朝、ハーベック経済相に対して、連邦ネットワーク庁(BNetsA)に対して手続きを停止し、新しい要因を考慮した上で、エネルギーを確保する上での安全保障上のリスクにつき新たに評価するよう命令したと伝えた。同氏は、それは技術的な問題だが、認可手続きを終える上での法的観点から不可欠なものだと説明した。
加えてショルツ氏は、「現在の局面においては、最初の制裁を用いて、さらなるエスカレーション、すなわち、惨劇を防ぐことが重要だ」と強調した。
同時に同氏は、ドイツが利用しているエネルギーの4分の1が天然ガスであり、その50%をロシアから供給していると発言し、同時に、ドイツは天然ガスへの依存をずっと前から低減していると述べた。また、ドイツは、エネルギーの輸入元を多元化する可能性を分析しているとし、それは欧州にとっての大きな課題だとも述べた。
ショルツ氏は、現状は非常に緊迫しており、ロシアは引き続きこれまでと同じ場所におり、全面的侵略を行うのに十分な数がそこにいるとし、「誰も、今後状況がどのように展開するかを述べることはできない」と発言した。同氏は、北大西洋条約機構(NATO)と欧州連合(EU)は、この状況で迅速に行動しなければいけないと発言した。
さらに同氏は、ドイツは引き続き「ウクライナの財政面の安定役」であり続けたいと発言した。
同日、ウクライナのクレーバ外相は、ツイッター・アカウントにて、「ドイツのノルド・ストリーム2認可停止の決定を歓迎する。現在の条件下、それは倫理的にも政治的にも実質的にも正しい行動だ。真のリーダーシップは、困難な時に難しい決定を下せるものだ。ドイツの一歩がそれを証明している」と発言した。
これに先立ち、21日、プーチン露大統領は、ロシアのテレビで演説をした際に、ウクライナ東部の武装集団「DPR」「LPR」の国家としての独立と主権を承認すると発言し、関連大統領令に署名していた。