ウクライナ国会、非常事態宣言発令を支持 24日から30日間
ウクルインフォルム
ウクライナ最高会議(国会)は23日、ゼレンシキー大統領の発出した2022年2月24日からの30日間、ドネツィク・ルハンシク両州を除くウクライナ全土にて、非常事態宣言を発令する大統領令を確定した。
関連の「大統領令『ウクライナ個別地域における非常事態宣言発令』確定」法を最高会議議員335名が支持した(過半数は226)。ウクルインフォルムの記者が伝えた。
対象となるのは、ヴィンニツャ州、ヴォリーニ州、ドニプロペトロウシク州、ジトーミル州、ザカルパッチャ州、ザポリッジャ州、イヴァノ=フランキウシク州、キーウ州、キロヴォフラード州、リヴィウ州、ミコライウ州、オデーサ州、ポルタヴァ州、リウネ州、スーミ州、テルノーピリ州、ハルキウ州、ヘルソン州、フメリニツィキー州、チェルカーシ州、チェルニウツィー州、チェルニヒウ州、キーウ市。非常事態宣言の期間は、24日0時0分から30日間。
同法は、交付時に発効する(編集注:24日0時を過ぎていても、交付されるまでは発効しない)。大統領令は、同法発効時に同時に発効する。
なお、ウクライナでは、非常事態宣言は、全土では最大30日間、個別地域では最大60日間発令可能であり、必要に応じて、大統領により延長が可能となっている。延長期間は最大30日間。
これに先立ち、同日、ウクライナの国家安全保障国防会議(NSDC)が、ドネツィク・ルハンシク両州を除くウクライナ全土で非常事態宣言を発令することを最高会議(国会)に提案していた。ダニーロウ氏は、同発令後、関連決定が各州の委員会によって採択されるとし、市民生活に関わる施設の警備の強化、追加交通規制、個人の身分証明書の確認などが実施される可能性があると説明した。また、同氏は、「これは国内で平穏が維持され、経済が機能し、国家が稼働し続けるようにするための、予防的なものだ」と指摘していた。