国境封鎖問題につきゼレンシキー宇大統領とトゥスク・ポーランド首相、対話での解決で同意
ゼレンシキー大統領がキーウを訪問したトゥスク・ポーランド首相との会談後共同記者会見の際に発言した。
ゼレンシキー氏は、「私たちは国境の状況を協議した。(中略)私たちは、首相とともに、両国政府レベルで現存する重要問題を全て解決できると話し合った。その作業はもう近々始まる」と発言した。
同氏はまた、ウクライナは、自らの独立だけでなく、ポーランドの人々をはじめ、欧州の他の人々の自由も守っており、ウクライナとの連帯は、どのような障害によっても壊れないと発言した。さらに、「そして私は、ポーランド政府のそのような障害を取り除く活動を歓迎する」と補足した。
加えて同氏は、ウクライナの人々は、そのような状況をもたらした原因を理解していると述べつつ、しかし人々は同時に、何よりもウクライナとポーランドの人々に対する脅威の深さに注意を向けているとも述べ、そして、「私たちは、常に一緒に、共通オン利益のために、最大限実利的にあらゆる問題を解決すべきだ」と強調した。
トゥスク首相は、ウクライナとポーランドは二国間対話においてウクライナ発穀物輸出とポーランド側の国境の封鎖に関係する問題の共通の実際的解決策を模索していくと発言した。
その際トゥスク氏は、「私たちは国境の状況に関する相互理解に達した。私にとってとても重要なことは、大統領が今日穀物に関連するものを含む問題の共通の解決への準備があることを認めたことだ。なぜなら、それは一定程度容易にするからだ。そして、国境の私たちの側の封鎖に関してもそうだ。その2つのことは、間違いなく。私たちの二国間関係と協議の中で良い解決策を見出すだろう。私たちは、何よりも私たちの間の対話の中で実践的解決策を見つけるだろうし、もしかしたら、そのためには国際的手段も必要ないもしれない」と発言した。
さらに同氏は、友人は二者間対話においてそのような解決策を見つけるものだと発言した。
なお、現在ウクライナとポーランドの間ではいわゆる穀物貿易・国境封鎖問題が続いている。昨年9月16日、ポーランドは、欧州委員会の立場に反する形で、一方的にウクライナの穀物4品(小麦、トウモロコシ、ヒマワリ、ナタネ)に対する無期限禁輸措置を導入した。同時に、これら品目のポーランドの通過は認めた。
これに対して、ウクライナは、同国を世界貿易機関(WTO)に提訴すると発表。また、ポーランドの行為と同様の方策を導入する可能性も検討している。
また、11月6日、ポーランドの運送業者がポーランド・ウクライナ間の複数国境検問地点で、トラックの移動の妨害を開始。
その後、通過検問地点「メディカーシェヒニ」のこの運動にポーランドの農業従事者が合流し、自らの要求を提示した。クリスマスを前にして、彼らは、政府が要求履行に向けて譲歩することを期待して、抗議運動を止めていた。
今年1月4日、ポーランドのセケルスキ農業相は4日、同政府が決定したウクライナ製品に対する禁輸措置は、その解除の決定が下されるまで続く、期限設定のないものだと説明していた。
2023年5月、欧州委員会は、ブルガリア、ハンガリー、ポーランド、スロバキア、ルーマニアの5か国の要請を受けて、ウクライナから5か国への小麦、トウモロコシ、ナタネ、ヒマワリの輸出を禁止していた。6月5日、同禁輸措置は2023年9月15日まで延長されていた。その後、欧州連合(EU)は9月15日、ウクライナの農産物4品目を近隣EU加盟国5か国に輸入できなくする暫定措置を延長しないことを決定していた。
写真:ウクライナ大統領府