ウクライナ外務省、シリア次期政権に対して露プーチン政権との関係見直しを呼びかけ
ウクルインフォルム
ウクライナ外務省は8日、シリアの次期政権に対して、崩壊したアサド政権を支えていたロシアのプーチン政権との関係を見直すよう呼びかけた。
ウクライナ外務省がコメントを発出した。
外務省は、「シリアの次期政権に対して、無辜の女性や子供をはじめとする数万人のシリア国民の死を招いたプーチン政権との関係を見直すよう呼びかける。私たちは、シリアの長期的安全は同国におけるロシアのプレゼンスの終了にかかっていると確信している。ロシアの軍人や傭兵のいるところはどこでも、彼らは、死、混沌、不安定、不処罰だけをもたらしている」と主張した。
また同省は、ロシアは、同国によるウクライナのクリミア「併合」の試み、ドネツィク・ルハンシク両州一部地域の一時的占領の違法承認へとアサド政権を促したのであり、それによって、2022年にウクライナは犯罪的アサド政権との外交関係の断絶をせざるを得なくなったのだと喚起した。
そして同省は、「私たちは、将来シリアが、ウクライナの領土一体性と主権をはじめとする、国際法を尊重する国家になり、それが二国間関係の回復とウクライナ・シリア間の完全な政治対話への道を築くことを期待している」と伝えた。
これに先立ち、8日、「シリア国民連合」を率いるアル・バフラ氏が、24年間にわたりシリアを統治してきたバッシャール・アサド氏の政権が崩壊したと宣言していた。
これを受け、ウクライナのシビハ外相は、シリアのアサド政権の崩壊は、プーチンは自身をあてにする者を常に裏切っていることを示すものだと発言していた。
なお、2022年6月にシリア政権がウクライナ東部ドンバス地方のロシア武装集団を「国家」としての承認したことを受け、ウクライナはシリアとの外交関係を断絶している。