ウクライナ・米国の間に露宇間国境の状況に関する見解の相違はない=クレーバ宇外相
9日、クレーバ外相が訪問先の米ワシントンにて記者団に対して発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
外相は、「ウクライナ周辺の治安情勢の評価に関して、私たちと米国の間に相違はない。相違は、それについてコメントする際に使われる用語にある」と発言した。
加えて外相は、ウクライナとの国境にロシア軍部隊が大規模に投入されることは、もちろん緊張を覚えさせるものだとしつつ、同時に、それはまだ攻撃準備という決定的段階に入ったことを証明するものではないと指摘した。クレーバ氏は、「投入された軍が攻撃型編成を準備していたら、その時は私たちは、ある種の後戻りのできない一線に歩み寄ることになる。そうなれば、それはもう完全に別の状況である」と発言した。
さらに同氏は、ウクライナの情報機関は現時点でウクライナ国境沿いに露軍部隊の攻撃型編成の存在を観察していないと指摘した。同時に同氏は、「しかし、私たちの国境沿いでロシアが深刻な軍事的緊張を生み出していること、今年の春現れたそのインフラの圧倒的多数がその場に残されていること、それらはいつでも活発化できること、全てを進攻部隊に編成できること、それらの事実がなくなるわけでは決してない」と強調した。
同氏は、「私たちと米国との間には、治安面の評価において完全な相互理解がある」と述べた。さらに、同氏は、ウクライナは「非常に抑制的な立場を取っており、誰も挑発することのないよう、ロシア連邦の側からの情勢激化の正当化に役立ちかねないようなことは何もしないようにしている」と説明した。
同時に同氏は、ウクライナ国境付近、ドンバス、クリミア、ベラルーシにおいて、緊張を生むポイントが作り出されており、それらはいつでも「活発化」する可能性があると指摘しつつ、「私たちの課題は、それらが活発化しないように、あらゆることを行うことだ。しかし、もしそれが生じてしまったら、外交官の課題は、ロシアを止めることのできる、世界の支持と私たちの国際パートナーの行動を最大限動員することになる」と強調した。
なお、クレーバ外相は現在、10日にブリンケン米国務長官と刷新されたウクライナ・米国戦略的パートナーシップ憲章に署名するため、米ワシントンを訪れている。