言語法、文化分野で発効 ウクライナ語使用義務の範囲が拡大
16日、文化情報政策省がウクルインフォルムに伝えた。
とりわけ、今回発効する規定により、文化・芸術、娯楽、舞台行事の実施は国家語(ウクライナ語)により行わねばならなくなる。同時に、運営者側が、芸術的観点からその他の言語の使用が正当化されると考える場合や、ウクライナの先住民・民族マイノリティーの権利実現手続きに関する法に規定がある場合、あるいは、運営者がウクライナ語での同時・逐次通訳を確保している場合には、その他の言語の使用も認められる。また、これら文化芸術・舞台行事の発表、宣伝、その他情報関連品、チケットは国家語で記述される。国家語と併記する形でその他の言語の使用は認められるが、その他の言語での記載が国家語記載の大きさを上回ってはならない。
また、今回の発効により、舞台が国家語以外の言語が用いられる場合、字幕、音声通訳などで国家語通訳を確保しなければならない。映画の上映も国家語で行われる。
文化情報政策省は、ウクライナ国内の映画祭の場合は、政府機関の承諾を得た上なら、国家語の字幕を加えた上で、オリジナルの言語での上映が可能となると説明した。
観光ツアーはウクライナ語で行われるが、外国籍者・無国籍者へのサービス提供の場合は、その他の言語を使用して構わない。
なお、2019年4月25日、ウクライナ最高会議は、「国家語としてのウクライナ語機能保障法」を採択していた。同法は、国家語であるウクライナ語の様々な分野の機能を定めたものであり、多くの項目は2019年7月16日から発効していたが、複数項目については準備期間が設けられていた。
同法により、2021年1月16日からは、サービス分野で顧客・訪問者とのやりとりをウクライナ語とする規範が発効している。ただし、顧客・訪問者が要請する場合、別の言語でサービスを提供することも認められている。