ゼレンシキー大統領、米大学で演説 「ウクライナはどんなことでもできる民主的国家」
ゼレンシキー大統領が米スタンフォード大学での演説の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ゼレンシキー大統領は、現時点でのウクライナの目的は、ロシアが一時的に占領しているクリミアと東部を取り戻すことだと強調した。大統領は、「『アメリカンドリーム』は世界中で知られている。しかし、私たちは多くの時間を失ってしまっており、夢を見る時間はない。私たちには『ドリーム』はないが、『ウクライナの目的』はある! それは、もちろん、デジタル化だけのことではない。私たちは、人々を取り戻している。それはとても大切だ。人々を取り戻し、クリミアを取り戻し、ドンバスを取り戻す。私たちは強くなる。強い国、欧州のリーダーになると確信している」と強調した。
また大統領は、出席者に対して、ウクライナを訪れ、自らの目で起きていることを実感して欲しいと述べた。そして大統領は、現在のウクライナは「どんなことでもできる」という言葉で形容できると指摘した。
大統領は、「ウクライナは、世界最強の軍の一つ、ロシア連邦軍と対峙しており、米国のいくつかの州より大きい自国領の一部を併合され、占領されている。ウクライナは、そのような条件下で、民主的で、自由で、オープンな国家を建設しており、汚職対策機構制度を作り、ユニークな政権幹部の電子資産公開制度を作り、オリガルヒ(大富豪)の経済と政治への影響力を最小化し、ビジネスを行う要件を最大限簡素化している」と説明した。
加えて大統領は、銀行分野の改革、天然資源発展・採掘のための透明な競売の実践、効果的で透明なコーポラティブ・ガバナンスの適用、農地市場の開設、法の支配の強化、裁判制度改革の実施を紹介した。
また大統領は、ウクライナは数千・数万キロメートルの道路の建設、何百の橋、航空機、戦車、艦隊を建設していると伝えた。
大統領は、「ウクライナ人はしばしば人類に対して、『どんなことでもできる』ことを証明してみせてきた。初のヘリコプター、初の地球の人工衛星、世界最大の航空機、WhatsAppも作れるのだ!」と強調し、現在ウクライナは、「どんなことでもできる、大きな民主的な国家だ」と形容した。
なお、ゼレンシキー大統領は現在米国を訪問している。1日には、バイデン米大統領と会談。その後、大統領訪問団はカリフォルニア州へ移動した。訪米は5日まで続く。
写真:大統領府