ゼレンシキー大統領、二重国籍支持するも、露の占領により「複雑な問題」
ウクルインフォルム
ゼレンシキー大統領は2日、ウクライナ国民が二重国籍を取れるようにすることを基本的には支持しているが、現状ではそれは「複雑な問題」だと指摘した。
ゼレンシキー大統領がスタンフォード大学での学生・教師との質疑応答の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
大統領は、「ええ、私は二重国籍を支持している。米国国籍を失わずにウクライナ国籍を取れるようにすることをだ」と発言し、現在ウクライナ最高会議(国会)が本件を研究しているところだと伝えた。
また大統領は、平和な時であれば、二重国籍は何の問題にもならなかったであろうし、ウクライナ・ディアスポラは世界中におり、二重国籍適用が彼らを団結させられるであろうと指摘した。
同時に、大統領は、ロシアがクリミアでは過去20年間かけてロシア国籍をばら撒いてきたこと、ドンバス一部被占領地でも占領開始後に約60万の国籍をばらまいていることから、本件は「複雑な問題」となっていると指摘した。
大統領はさらに、一部の国民は他国の国籍を「あまり素敵ではない意図を持って」取得しているとも発言した。
その上で、大統領は、「個別アプローチ、具体的なグループ、具体的な国、具体的なコミュニティに適応させたアプローチ」が必要だと説明した。
なお、ゼレンシキー大統領は現在米国を訪問している。1日には、バイデン米大統領と会談。その後、大統領訪問団はカリフォルニア州へ移動した。訪米は5日まで続く。
2日、ゼレンシキー大統領は、米スタンフォード大学で演説を行った。