クリミアで占領政権当局が先住民代議機関元メンバーを拘束
8日、エミネ・ジェパル(ジャパロヴァ)ウクライナ外務第一次官がツイッター・アカウントにて報告した。
ジェパル氏は、「被占領下クリミアにてまたも家宅捜索と拘束が起きた。今日未明、モロジジュネ町にて、シンフェローポリのクリミア・タタール代議機関『メジュリス』のもとメンバーであるエルダル・メンセイトフ氏の家に家宅捜索が行われた。占領政権治安当局職員は、彼を不明な方向へと連れ去った」と伝えた。
同氏はまた、6月18日、メンセイトフ氏は、「アルメニア市裁判所」(ママ)にて、クリミア・タタール民族指導者のムスタファ・ジェミレフ氏に対する裁判の弁護側証人として証言を行っていたと伝えた。
その上で、同氏は、「これらの行為は、クリミアにおける占領者の弾圧の継続であり、クリミア・プラットフォームの活動への復讐である」と強調した。
なお、これに先立ち、3、4日、被占領下ウクライナ領クリミアにて、ロシア占領機関当局が複数の先住民クリミア・タタール系住民の自宅で家宅捜索を行い、ナリマン・ジェリャル「メジュリス」副代表はじめ、計5名を拘束していた。その後、シンフェローポリ市では、この5名被拘束者の所在を把握しようと集まった住民約60名が占領機関治安当局に数時間にわたり拘束された(その後、2名を残し、残りは解放された)。
ロシア占領政権のシンフェローポリ氏キエフ地区裁判所は、ナリマン・ジェリャル・メジュリス第一副代表、アジズ・アフテモフ氏、アサン・アフテモフ氏に対して、11月4日までの2か月間の拘禁措置を言い渡している。
ゼレンシキー大統領は、同拘束につき、クリミア・プラットフォームの活動開始に対するロシアの反応であるとしつつ、被拘束者を速やかに解放するよう要求している。
本件につき、米国や欧州連合(EU)及び同加盟国は、ロシアを非難するメッセージを発出している。