「ウクライナ人は今年不可能だと思われていたことを実現した」=米国務長官
ブリンケン国務長官が一年を総括する記者会見の際に発言した。ウクルインフォルムの特派員が伝えた。
ブリンケン氏は、「私たちは、ロシアの侵略が戦略的に敗北することを保証すべく、世界中の国々をウクライナの自由と独立のために団結させ続けていく」と発言した。
また同氏は、プーチン露大統領は世界地図からウクライナを消し去り、ロシアへ取り込むという自らの主要な目的を達成できていないと強調した。
さらに同氏は、「戦場は苦しい一年だった。しかし、それでもウクライナ人は、誰も可能だと思っていなかったことを実現した」と述べ、ウクライナは世界で最大級の軍と対峙し続け、ロシアからの多くの攻撃を受けながら領土の解放を進めていると伝えた。さらに同氏は、ウクライナは黒海からロシア軍の艦隊を追いやり、食料品輸出のためのルートを開いたと指摘した。また同氏は、「ロシアは、軍事的にも経済的にも外交的にも弱っている」と発言した。
その他同氏は、北大西洋条約機構(NATO)は過去約75年で最も強力になっているとし、欧州におけるロシアの侵略を背景に、最近フィンランドがNATOに加盟し、スウェーデンの加盟プロセスも終わりつつあると指摘した。
さらに同氏は、「国際的支援もウクライナの成功にとって決定的なものだった。欧州はウクライナのために1100億ドル以上の貢献を行った。これに対し米国は約700億ドルだ」と指摘し、これは米国と同盟国の間のコミットメントを分担する最善の事例の1つだと指摘した。その文脈で同氏は、欧州連合(EU)によるウクライナのEU加盟交渉を開始する決定も賞賛した。
その他同氏は、日本、韓国、オーストラリアやその他インド太平洋地域の国々の貢献についても喚起し、これらの国がウクライナへの軍事・人道支援を供給し、エネルギー分野の復興を支えていることを指摘した。同氏は、「彼らも、私たちと同様に、国境を力で変えることを望む者に私たちが対峙して行くということを、あちこちの侵略者に示すためには、ウクライナ支援が非常に重要な意味を持つということを認識しているのだ」と発言した。
同時に同氏は、プーチン露大統領がウクライナには未来がないなどと発言していたことを喚起し、「彼は、待ちながら、同時に若いロシア国民を自らが作り出した挽肉製造機に送るという戦略が功を奏すると思っている」と指摘した。
また同氏は、米国の長期的支援は、ウクライナ人が戦いを続け、ロシアの敗北を確実なものとする上で決定的な意味を持っていると強調した。さらに同氏は、その支援はウクライナが将来にわたり、軍事的、経済的、そして民主主義の観点で自分の足で強固に立っていくのを助けるものだとも発言した。