ウクライナ議会、高等教育のシステム改正法採択 学生と大学の自由度高まる
フェドロウ・イノベーション・教育・科学・技術発展担当副首相兼デジタル移行相がテレグラム・チャンネルで改正内容につき説明した。
フェドロウ副首相は、採択された法案第10177「高等教育における個人教育課程の発展及び教育過程の補完に関するウクライナ複数法律の改正」は、306人の最高会議議員が賛成したという(過半数は226)。
法案の目的は、高等教育を受ける学生が個々人で教育課程を形成する機会を拡大し、高等教育機関が教育プログラムの開発や実現をする上での自治を拡大することにあるという。
同法は、学生が自ら教育課程を形成し、学習速度や教育期間を定め、また就学から1年または1年半が経過した際に専門を変更することを可能にすることを定めている。
フェドロウ氏は、「例えば、学生が具体的な専門を決められていない場合は、学際的なプログラム『社会科学』に入るとする。そこには、社会学、社会活動、政治学といった複数の専門がある。1年〜1年半経過すると、学生は、政治学が自分に近いと思い、その専門を選び、目的を持って学習を続けるわけだ。最初から専門を決めていた者は、すぐにその専門に入ることができる」と説明した。
同時に、同法には、契約形態で入学する学生に大学での学習期間を自分で定める権利が生じるという規範も含んでいるという。
学部(通常4年間)の学生が3年で卒業することも可能であれば、反対に、学習と仕事と両立させて6〜8年後に卒業することもできるようになるという。同時に、学習期間の削減は25%未満でなければならないとのこと。
個人学習計画は、年間で30単位以上、80単位以下となるという。
その他、新法によれば、高等教育機関の自治が拡大される。今後、教育課程で定めらられた能力を達成するための手段を独自に定められるようになるという。
同時に、法学、医学、法執行といった複数の専門は、能力要件と学習結果が詳細に定められ、これらの分野では国家資格試験が実施されるという。