トランプ氏はウクライナが降伏を望んでいないことを知っている=ゼレンシキー宇大統領
ゼレンシキー大統領が仏ル・パリジャン紙へのインタビュー時に発言した。
ゼレンシキー氏は、パリでのマクロン仏大統領とトランプ米次期大統領との会談につき、「トランプ氏は私がウクライナにとっての損失の出る方向へはどこへも急ぎたくないことを知っている。この国は自らの主権を巡ってもう長らく戦っている。どれだけの大統領や首相が停戦について発表したがろうとも、私たちは、単に降伏して、自分たちの独立を断念しようとしたりはしないのだ」と発言した。
同氏はまた、「『私たちは戦争を凍結して、ロシア人と合意する』と述べることには危険がある」と指摘した。
加えて同氏は、トランプ氏は戦争問題を解決するために迅速に進みたがっているとしつつ、しかし、同氏はまだ全ての必要な情報へのアクセスがないとも指摘した。そして、「現時点では彼(編集注:トランプ氏)はまだホワイトハウスにおらず、全ての情報にアクセスすることができるわけではない。情報機関、国防総省や一定の外交チャンネルなどの情報だ。彼がそこへ入れば、私たちは、同じ水準の情報を持って1つの言葉で話すことができるようになる」と発言した。
同氏は、重要なのはトランプ氏が政権入りすることで、ウクライナに有利な形での変化が米国に生じることだと指摘した。
その際同氏は、「私たちは、米国からウクライナへのより強力な支持を目にしたいと思っている。私たちのチームはもうトランプ大統領のチームと作業をしている。私たちは、新政権と関係を構築していく。それは、私たちの優先課題となる。米国はこれまでも今も、この戦争における私たちの主要なドナーだ。ただし、強調するが、ウクライナにとっては、欧州も米国も重要だ。私たちは、誰かを上位に据えたりはしない」と強調した。また同氏は、米国はプーチンに影響を及ぼし得るとも指摘した。
写真:Nastassia Kantorowicz Torres/Sipa press pour Le Parisien